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冬の昆虫類・クモ類調査会のガ

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冬の昆虫類・クモ類調査会で見つけたニトベエダシャク。晩秋に発生するガで、光にはあまり集まらないという。珍しいガではないが、採集シーズンではない時期に発生し、ライトトラップにもほとんど来ないから、目にする機会は少ないガである。
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フサヒゲオビキリガもこの時期ならではの種。北海道、本州、四国、小豆島、アムールに分布し、ブナ科コナラ属のクヌギ、カシワ、バラ科のサクラ類が食樹として知られている。成虫は晩秋から早春に見られ、真冬に活発に活動する冬のガの代表的種で、寒夜の林を飛び回る昆虫としては異端児。光りに集まらない負の走光性の種で、昼間に姿を見る事もある。この習性からライトトラップには集まらないが、樹液、花の蜜、腐った果の汁を好む習性があるので、樹幹などに糖蜜を塗って集める採集法が良く用いられる。
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フサヒゲオビキリガと同様、冬の蛾として忘れてならないのはやはり冬尺蛾だろう。調査会の日にもこの仲間のクロオビフユエダシャクをあちこちで見かけた。そしてこの種の雄がFITに複数個体が入っていた。雄は地表近くに止まっている雌を探して飛び回る習性があるから、林床にセットしたFITに掛かるのももっともな事だろう。
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写真のナカオビアキナミシャクは初冬から仲冬にかけて発生するシャクガの仲間。見た目はクロオビフユエダシャクにそっくりだが、属が異なり冬尺蛾のグループには含まれない。冬尺蛾ではなく秋尺蛾と言ったところだろうか。冬尺蛾の雌は翅の退化した種がほとんどだが、ナカオビアキナミシャクの雌は雄同様に両翅ともに完全だ。
クロオビフユエダシャクは日中に活発に活動する姿を見かけるが、ナカオビアキナミシャクの活動の中心は夜なのだろう。ライトトラップに入っいたのは上の写真のようにクロオビフユエダシャクばかりで、ナカオビアキナミシャクは全く入っていなかった。
(記事担当:今給黎)
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by ikimonokaigi | 2012-12-22 15:36 | 昆虫
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